〝ロコモ〟を防いで健康寿命をのばそう!

更新:2016-11-22

高齢化が進む中、注目を集める「ロコモティブシンドローム」。
熊本大学医学部附属病院整形外科リハビリテーション部の
小山(おやま)雄二郎先生に、原因や予防法を聞きました。


 

介護予防には歩く能力を維持することが大切

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人間の体は、呼吸器、循環器、消化器のように、機能ごとに分業をしています。運動器は、骨・関節・筋肉・神経が連携して構成しているもので、一つでも悪いところがあると、体が自由に動かせなくなります。
運動器の障がいのために移動能力が低下した状態をロコモティブシンドローム(ロコモ)といいます。運動器症候群という意味で、日本整形外科学会が、超高齢社会を見据えて、2007年に提唱したものです。

健康上の問題がなく、自分の力で日常生活を送れる期間を「健康寿命」と呼びますが、平均寿命と健康寿命の間の差をできるだけ無くすことが理想です。自立度の低下や寝たきりの状態は、健康寿命を短くします。その一番の原因は、「運動器の障がい」です。骨粗しょう症や変形性関節症、変形性脊椎(せきつい)症など、加齢とともに起きる疾患が大きく影響しています。
「介護は周囲の人にも関わる問題となります。家族や大切な人のためにもロコモを予防し、健康を維持しましょう」と小山先生は話します。

生活不活発病にも注意

熊本地震の後、避難生活を送る中で、体を動かさないために筋力が衰え「生活不活発病」が問題となりました。また、加齢に伴う筋力の低下および筋肉量の減少(サルコペニア)にも注意が必要です。
1週間寝たきりになると筋力の20%が低下すると言われています。2週間で35%、4週間で88%低下するという報告もあります。筋力が低下すると移動能力も低下します。生活不活発病やサルコペニアとロコモは密接に関連していると言えます。

運動と食事でロコモ対策

ロコモ予防には、歩く能力を維持することが大切です。歩くために必要なバランス能力と足腰の筋力を鍛えるために、日本整形外科学会が推奨している運動が「ロコトレ」です。

肥満は腰や膝に負担がかかり、ロコモの遠因となります。一方で、極端なダイエットや食欲不振による栄養不足でやせ過ぎると、骨や筋肉の量が減ってしまいます。炭水化物、脂質、タンパク質、ビタミン、ミネラルの五大栄養素を食事からバランスよくとることを心がけましょう。

「何もしなければ年齢とともに、筋力は低下していきますが、体のケアをちょっと意識するだけで、健康寿命をのばすことができます。たとえば歯をみがく時に片脚立ちをする、エレベーターに乗っている間、片脚で立つ、というようなことでも運動になります。これを機会に自分の体に興味を持ち、運動習慣を身につけてもらえたらと思います」と小山先生。

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日常の動作や家事も、少し意識するだけで運動に変わります。無理せずできることから始めてみませんか。

熊本大学医学部附属病院
整形外科 リハビリテーション部
日本整形外科学会認定整形外科専門医
小山(おやま) 雄二郎先生

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公益社団法人 日本整形外科学会「ロコモパンフレット2015年度版」より  www.locomo-joa.jp

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